ビジネスモデル

「100店舗やる」ためのビジネスモデルを考え抜いた/博多とよ唐亭:豊永社長

今回の記事は、博多とよ唐亭:豊永社長の講演内容をもとに、抜粋記事では書ききれなかった内容を詳細記事にしています。
抜粋記事については、下記を参考にされてください。

参考:ドン底から這い上がった逆転人生!20店舗まで成長した店舗経営術/博多とよ唐亭:豊永社長

利益が出続ければ会社はつぶれない

豊永社長は、テイクアウト焼鳥店の展開中に、「100店舗やる」という目標を立てます。
「100店舗やる」には、いまの焼鳥では展開に時間がかかりすぎると考え、13店舗まで展開した焼鳥店を止めることを決意されました。

焼鳥店を止めるまでの約1年、「博多とよ唐亭」のビジネスモデルを考え抜いて来られたそうです。

そのビジネスモデルを考える元となったのが「利益が出続ければ会社はつぶれない」という考え方です。
当然と言えば当然なのですが、これができない会社が多いから10年持たずに潰れてしまうのです。

参考:テイクアウト焼鳥の失敗から学んだ3つのこと/博多とよ唐亭:豊永社長
参考:ビジネスモデルってよく耳にするけど、どんな意味があるの?

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出店コスト(イニシャルコスト)、維持コスト(ランニングコスト)を極限まで絞る

「利益が出続ければ会社はつぶれない」という考え方から生まれた、豊永社長の発想を順番にご紹介していきます。

元々「内装業」をされていた豊永社長は、店舗設計から店舗改装までできたということも利点でした。

イートインスペース(飲食スペース)をなくし、テイクアウト専門にすることで、そのスペースを削ることができる。
店内で仕込みをしないセントラルキッチン方式を採用することで、10坪ぐらいの大きさで出店できるようになった。

など、出店にかかる費用を極限まで下げる努力と知恵を出されたのです。
「金がないなら知恵を出せ!」まさにこの言葉がピッタリの状況でした。

参考:最初のお店は2坪からスタートした/博多とよ唐亭:豊永社長

維持コストについては、大きくかかるのは家賃、人件費などです。
家賃は、上でご説明したように、店舗の無駄なスペースを削ることで10坪ぐらいでも出店できるようにしたことで、家賃は安くなりました。

また人件費については、セントラルキッチン方式にすることで、店内での仕込みがなくなり、人材教育は最短で5日間になりました。
そのほかにも、メニューを絞ることで、調理技術が不要になり、誰でもすぐに揚げたてのから揚げが作れる仕組みにしました。

参考:たった2つのメニューで店舗展開!メニューを2つに絞ったわけとは?/博多とよ唐亭:豊永社長

実はよく考えられた看板マーケティング

出店コストや維持コストを下げただけでは、お客様は来店してくれません。
豊永社長は、集客ツールとして、看板に目を付け24時間集客してくれるツールにしようと考えられたのです。

そのポイントは、「何屋か?」「なにが売りのお店か?」「安心感はあるか?」の3つに絞って考えられたそうです。

「お客さまは、店名には興味ない、興味があるのは何屋かだ」と言われます。
ブランディング(知名度)をあげるための看板であれば店名だけで充分ですが、集客ツールとしての看板は、伝え方が大事になりますね。

参考:看板は24時間働いてくれるスーパー営業マン/博多とよ唐亭:豊永社長
参考:マーケティングってよく聞くけど、そもそもマーケティングって何?

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世の中の8割の人が買ってくれそうなものを売る

豊永社長は、テイクアウト焼鳥店を展開しながら、お客さまの利用頻度の少なさに着目されました。
焼鳥は、日本に昔からあるもので馴染みもある、しかし、毎日食べるか?と言われれば、ほとんどの人がNOと言います。

そこで大分などでは定番になっている「から揚げのテイクアウト」に注目されます。
から揚げだったら、毎日食べる可能性もあるし、利用頻度は焼鳥よりも数段高い。
しかし、から揚げ単品の販売となると利用シーンが限られます。

そこで考え付いたのが「から揚げ弁当のテイクアウト店」でした。

弁当屋をやろうかと迷ったこともあった

「弁当のテイクアウト店」というと、日本を代表すると言ってもいい「ほっともっと」さんがあります。
「ほっともっと」さんがこの弁当テイクアウトの分野を確立してしまっているので、勝算はありません。

それに加えて、弁当屋さんは仕込みなどで朝が早い。
豊永社長は「朝が苦手、早起きが苦手」という弱点があったのです(笑)

多品目での弁当屋となると、教育に時間がかかり、その分が原価に反映される。
だったら、単品の「から揚げ弁当」で勝負しようと決めたのです。

「から揚げ弁当」のテイクアウト専門店は、日本でも数少ない分野だと思います。
ニッチですが、王道。それに利用頻度も高く、から揚げファンは老若男女で世の中の8割以上がターゲットになる。

色んな失敗や試行錯誤を繰り返して、やっとたどり着いたのがいまのビジネスモデルだったのです。

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