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「繁盛店にはわけがある!儲からなくても損しない店舗経営術」
今回の記事は2015年10月に行われた「ビジ×もん勉強会第20回」の「繁盛店にはわけがある!儲からなくても損しない店舗経営術」と題した講演内容をご紹介します。
ビジ×もん勉強会第20回の登壇者は、株式会社喰道楽 代表取締役 豊永憲司社長(以下、「豊永社長」と略します。)でした。
過去最高20名参加の大盛況の会となりました。
会社概要
会社名:株式会社喰道楽
屋号:博多とよ唐亭
業種:から揚げ弁当テイクアウト販売
住所:福岡県糟屋郡粕屋町若宮2丁目22-14
資本金:1,000万円
設立:2009年9月18日
従業員数:150名
店舗数:20店舗(2017年5月現在)
HP:http://toyokara.com/
博多とよ唐亭とは?
福岡及び熊本に20店舗を展開する、から揚げ弁当のテイクアウト専門店です。
博多とよ唐亭の特徴は、サクッじゅわ~の病みつきになる美味しさのから揚げと、飲食店では珍しくメニューが2つしかないこと。
そして、なんと言ってもインパクトが大きいのが顔出し看板です。
豊永社長自らが会社の広告塔となり、博多とよ唐亭のブランド力向上に一役買っています。
博多とよ唐亭のココがすごい!!
博多とよ唐亭のすごいところは、全20店舗すべて黒字であることです。
20店舗も展開していると、1店舗ぐらいは赤字の店舗がでてもおかしくないのですが、すべての店舗が営業利益を出し続けています。
その秘密の1つは、前章であげた「メニューが2つしかない」ことです。
詳しくは後でご説明しますが、メニューを絞ったことで様々なメリットが生まれたそうです。
コンセプト、理念、ターゲット
コンセプト:毎日、気軽に立ち寄れる店
メインターゲット:40代主婦で、食べざかりの男子高校生のお子さんを持つお母さん。
イメージは、夜ごはんの食卓で高校生が唐揚げを10個20個、ウマイウマイと言いながら食べている感じ。
理念:食卓に小さなハッピーを
豊永社長の経歴
豊永社長は、小学校の卒業文集で「将来、社長になる」と書かれていたそうです。
博多とよ唐亭を始める前は、かなり業種を変えられています。
最初は、地元で4億円を売り上げる内装業をされていました。
2000年以降の不況により、受注先から代金を回収できないことが続き、もともと好きだった飲食業へ業態変更されました。
飲食業の最初はバー、その後、ミートパイ屋さん、クレープ屋さん、焼鳥屋さんを経て、今の博多とよ唐亭の業態が出来上がりました。
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失敗の連続!失敗から次につなげる超ポジティブ思考
ブームを巻き起こしたミートパイ屋さん
「ミートパイ」をテイクアウト販売するスタイルのお店だったそうです。
日本では日常的ではないミートパイを販売するお店と言うことで、話題性は十分ありましたが・・・
テレビや雑誌にも紹介され、3店舗を展開するまで成長させたのち、ブームが去って閉店されました。
参考:ミートパイの失敗から学んだ3つのこと/博多とよ唐亭:豊永社長
不動産契約の関係で残った1店舗で始めたクレープ屋さん
ミートパイ屋さんの3店舗のうち1店舗は不動産契約の都合で、残さなければなりませんでした。
ブームの去ったミートパイを続けても赤字は目に見えていたので、業態をクレープ屋さんに変更しました。
結果は、豊永社長の記憶にも残らないほどの惨敗だったそうです。
参考:人生のドン底状態でもついてきてくれた仲間たち/博多とよ唐亭:豊永社長
最大13店舗まで拡大!FC傘下も増えたお持ち帰りの焼鳥屋
「お持ち帰りの焼鳥屋」というテイクアウトスタイルの焼鳥屋さんは、福岡では一時ブームを巻き起こし、街中に焼鳥屋さんがあふれた時期がありました。
そのブームの火付け役が、豊永社長だったそうです。
このテイクアウト専門の焼鳥屋を展開している最中に、「100店舗やる」と言う夢を掲げられました。
参考:テイクアウト焼鳥の失敗から学んだ3つのこと/博多とよ唐亭:豊永社長
成功するまでやり続ける
20代前半から40歳になるまでの約20年間、ずっと失敗の連続で、やっとつかんだ成功をつかみ始めたのがいまの博多とよ唐亭です。
自宅の電気を止められたり、税金の滞納をして、役所に頭を下げて回られたり、生活保護をすすめられたり。
失敗してドン底まで落ちたこともありましたが、豊永社長はあきらめませんでした。
豊永社長のいまがあるのは「成功するまでやり続ける」と決して下を向かなかった姿勢にあります。
参考:「100店舗やる」ためのビジネスモデルを考え抜いた/博多とよ唐亭:豊永社長
参考:金ごときで死ぬな!/博多とよ唐亭:豊永社長
参考:9割の人は知らない!アマゾンの本当にすごいビジネスモデルを徹底解説
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成功をつかみ始めたポイント
私としては「成功のポイント」と書きたいところなのですが、豊永社長いわく「まだ成功していない」とのことなので、表題を「成功をつかみ始めたポイント」としました。
いまの成功をつかんだポイントは大きく5つあります。
参考:コンサルは見た!伸びる会社の成功のポイント/博多とよ唐亭:豊永社長
24時間、売り込みしてくれる看板
豊永社長の失敗経験から生まれた、教訓の一つに「お客さんはお店の名前に興味はない」と言うのがあります。
だから博多とよ唐亭の看板は、店名は小さくお店の売りたい商品を打ち出しています。
看板は24時間、自社の営業をしてくれる。
製作費はたかいけれど、ずっと休まずに営業してくれると考えると費用対効果は高いと考えておられます。
参考:看板は24時間働いてくれるスーパー営業マン/博多とよ唐亭:豊永社長
極限までメニューを絞った
メニューを絞ることで、専門性がでます。
専門性がでると、どういう心理効果がうまれるでしょうか?
ラーメン、ちゃんぽん、うどん。麺類ならなんでもあります!というお店と、ラーメン専門店。
ラーメン専門店のほうが美味しそうに感じると思います。
豊永社長は、から揚げに専門性を加えることで、特別なから揚げ感を演出したのです。
参考:たった2つのメニューで店舗展開!メニューを2つに絞ったわけとは?/博多とよ唐亭:豊永社長
極限まで出店コストを絞った
全20店舗すべてが黒字の理由がここにあります。
出店コストは、元内装業の経歴をいかし、自社でできることは自社で、出来ないことは外注します。
そうすることにより、余分なコストが抑えられ、出店コストを極限まで下げることができました。
また、博多とよ唐亭の店舗は10坪もあれば展開できる省スペース型なので、敷金等も少なくて済んだことも利点の一つです。
参考:最初のお店は2坪からスタートした/博多とよ唐亭:豊永社長
セントラルキッチンを作ったタイミング
通常、5店舗から10店舗を展開してからセントラルキッチンを作るのが普通です。
しかし、豊永社長は「100店舗やる」前提で2店舗目を出店する前に、セントラルキッチンを作られました。
これが起業時の不安定なりがちな「味」のバラツキを少なくし、効率的なオペレーションを生み出す結果となりました。
参考:セントラルキッチンの存在が店舗展開を楽にした/博多とよ唐亭:豊永社長
成功するまでやり続けた
前章でもお話ししましたが、失敗の連続でも、あきらめずに超ポジティブ思考でやり続けたことが成功をつかむきっかけとなっています。
参考:ビジネスは始める前に勝負が決まっている/博多とよ唐亭:豊永社長
まとめ
ビジ×もん勉強会第20回、参加者の方からのご感想です。
- 飲食店に勤務しています。参考にさせて頂きます。
- 夢を語る大切さを意識させられました。大切にします。
- 頑張ろうとする背中を押して頂きました。
- 楽しく勉強させてもらった。今後の為になる。
- とても魅力的な方。
- とても良い勉強になり、元気を頂きました。
- 感動した。やる気になった。
- 二日市に住んでいて、当時(一号店がオープンした時に)すごい店が出来たなあと思い、以降ちょくちょくお世話になっています。
「繁盛店にはわけがある!儲からなくても損しない店舗経営術」まとめ
成功をつかみ始めたポイント
- 24時間、売り込みしてくれる看板
- 成功するまでやり続けた
- 極限までメニューを絞った
- 極限まで出店コストを絞った
- セントラルキッチンを作ったタイミング
参考:コンサルは見た!伸びる会社の成功のポイント/博多とよ唐亭:豊永社長
参考:人生のドン底状態でもついてきてくれた仲間たち/博多とよ唐亭:豊永社長
参考:金ごときで死ぬな!/博多とよ唐亭:豊永社長
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