今回の記事は、博多とよ唐亭:豊永社長の講演内容をもとに、抜粋記事では書ききれなかった内容を詳細記事にしています。
抜粋記事については、下記を参考にされてください。
参考:ドン底から這い上がった逆転人生!20店舗まで成長した店舗経営術/博多とよ唐亭:豊永社長
オープン前日の朝までミートパイが焼けなかった
内装業を営んでおられた豊永社長ですが、受注先から代金を回収できないことが続き、飲食業へ業態変更されました。
飲食業のスタートを切られたのがこのミートパイ屋さんでした。
出店コストを絞る
この当時から、豊永社長の頭にあったのは「お金をかけずに出店する」ことでした。
そのため、通常の店舗を借りるのではなく、コンテナを改装した店舗を作ることを考案し実行されました。
コンテナにされた理由は、撤退時にクレーンで移動でき撤退費用がかからないということからでした。
出店にかかる初期コストが低ければ低いほど、会社には利益が残ります。
この考え方が現在の博多とよ唐亭の出店に関する土台になっていきます。
店舗を作ることで頭がいっぱいに・・・
ミートパイのレシピは、有名な方に考案していただいたため、味にはかなりの自身があったそうです。
店舗を作ることで頭がいっぱいになり、豊永社長は肝心なことを忘れていました。
販売する商品であるミートパイが焼けないのです。(笑)
「意外に難しかった」と話をされていましたが、オープン前日の朝まで1個も焼けず、オープンを迎えることになります。
オープン当日、徹夜をしてやっと焼けた数十個を店頭にならべることができましたが・・・
午前中には売り切れてしまい、オープン初日は午前中で店じまいすることになりました。
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テレビや雑誌で紹介され、最大3店舗まで展開
その後、ミートパイ屋さんは豊永社長のしかけによって、一時的なブームを作りました。
テレビや雑誌で紹介され、その勢いに乗ってお店は3店舗まで拡大していきました。
しかし、店舗拡大は3店舗で止まります。
ミートパイはブーム商品のため、日常的に毎日食べてくれる人が少ないのです。
ブームが去ったあと、目新しさがなくなりお客さんも減っていきました。
3店舗を順番に閉店していき、不動産契約の期間が残っていた店舗を残して、全店閉店することにしました。
残った店舗で、クレープ店をスタートするのですが、これも3か月で閉店することになります。
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ミートパイ屋さんの失敗で学んだこと
豊永社長はミートパイ屋さんの失敗から、下記の3つを次につなげて行かれました。
極限まで出店コストを絞る
現在、博多とよ唐亭は全20店舗が黒字です。
その大きな原因が出店コストにあります。
通常の飲食店であれば、500万~1,000万はかかるところを、おおくても300万ぐらいに抑えたのです。
出店コストがかからない店舗は100万ぐらいでできる時もあります。
「元内装業」だからできると思われるでしょうが、素人でもコストを抑えようと思えばできることはたくさんあります。
大事なのは、無駄なコストをかけないことです。
「無駄」の見極めは、いま置かれている状況と相談して、見極めをしてください。
ブーム商品は継続が難しい
日本では売っていない商品を海外から持ってきて、「日本初上陸」や「九州初上陸」などの販売方法で売る場合、ブーム商品となります。
ブーム商品が難しいのは、いかにリピートしてもらうかです。
そのリピートの仕組みを考えないまま、思い付きでブーム商品を始めると失敗を招きます。
ブーム商品には、しっかりしたリピートの仕組みが大事になります。
豊永社長の教訓は、ブーム商品は継続が難しいため、リピートの仕組みをしっかり考えるべきだったとおっしゃいました。
ビジネスモデルが未熟だった
上記のブーム商品とも関連しますが、商品の販売方法に加えて、利益が出なかった原因は販売価格にもありました。
リピートが頻度が低い商品であれば、それを見越した販売価格の設定が必要になります。
そして、その販売価格で売るための見せ方や満足度の向上方法など、考えるべきところはたくさんあったそうです。
参考:ビジネスモデルってよく耳にするけど、どんな意味があるの?
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