停滞期

松下幸之助さんの成功の秘訣とは?ビジネスセンスや才能よりも大切なもの

「まぁ、天地自然の理によるんですわ」

この言葉は、ある新聞記者が「あなたは非常に成功しましたが、その成功の秘訣はなんですか?」と質問し、松下幸之助さんの回答がこの言葉でした。

松下幸之助さんが成功の秘訣といい切った、”天地自然の理”とは、簡単に言えば「当たり前のことを当たり前にやる」ということでした。

雨が降れば傘をさすように、仕入れたものは適正利益を加えて売る

松下幸之助さんは、難しいことを毎日繰り返せと言っているわけではありません。商売人は商売人としてごく自然なこと・平凡なことを当たり前に繰り返すことに尽きると言っているのです。

仕入れたものをお客様が買ってくれると思われる適正利益を加えて売りなさい。
安すぎる値段で売るのではなく、高すぎる値段で売るのではなく、時流にあった適正価格で売り、そして代金はきちんと回収しなさいと言われています。

力以上、器以上は手を出さない、そして捨てる

うまく行っていない会社のほとんどが自分(社長)の力以上、器以上のことを抱えています。抱え込んでいます。

それは本業がうまくいかないから、思ったように利益がでないから。
本業以外のことに手を出し、そして赤字が出ても”せっかく始めたのだから”と抱え込んでしまい止められなくなります。

自分の力以上のことはやらない、器以上のことはやらない。
もし始めてしまったら止める勇気、捨てる勇気をもつことです。

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”やり抜く力”を磨くには?

正直なところ私も一つのことをやり抜いた経験はありません。
毎日のトイレ掃除など5年ぐらい続けていますが、自分自身では”やり抜いている”という感覚はまだありません。20年ほど続けることができれば私のなかで”やり抜いた”と言えるのではないかと思っています。

能力がある人=やり抜ける人ではない

前章で紹介した松下幸之助さんの言葉では、才能や能力のことは一切でてきません。成功の秘訣はただただ「天地自然の理」に従って”当たり前のことを当たり前にやり抜くこと”でした。

成功するには能力が全く必要ないというわけではありませんが、能力よりもやり抜く力のほうが大事であり、必ずしも能力がある人がやり抜ける人ではないということ。

やり抜く力と能力は比例しない(無関係)ということです。

5人に1人は卒業前に中退してしまう米国陸軍士官学校の話

このエピソードは「やり抜く力(GRIT)」の中で紹介されています。
※第1章「やり抜く力」の秘密 ~「肉体的、精神的にもっとも過酷」な環境~

米国陸軍士官学校では、昔から中途退学者の大半は入学直後に行われる厳しい基礎訓練に耐えきれずに辞めてしまうと言われ、総合評価で最高評価を獲得した士官生たちは、なぜか最低評価の士官生と同じくらい中退する確率が高かったと言います。

困難に対処する力は才能とはほとんど関係ない
訓練の途中で辞めていった者たちは、才能がなくて辞めたわけではない。重要なのは「絶対に諦めない」という態度である。

◆やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

挫折しても継続する勇気と熱意がきわめて重要

やり抜くこと、やり続けることは容易なことではありません。
私も人生50年近く生きていて、今さらながら続けることの重要さを痛感しています。

調子のいいときは、やたらと意気込んでがんばる人もいますが、そういう人はちょっとつまずいただけで、とたんに挫けてしまうんです。
※第1章「やり抜く力」の秘密 ~挫折したあとの「継続」がきわめて重要~

いま自分の本業がうまくいかなくなっている場合。
全く別の事業をはじめるのか、いまの本業を深堀りするのか悩むと思います。
何度も失敗した経験から、私は深堀りの方をオススメします。

自分が好きで始めた事業ですから、うまくいかなくなって挫折したとしても、いろんな角度を変えれば何かが見えてくるはずです。
やめるのも勇気、継続するのも勇気ですが、松下幸之助さんが言うようにやり抜いた先に何か新しい景色が見えるのかもしれません。

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